ハワイ英語教師学会にて、本学での取り組みを発表しました

ハワイ英語教師学会にて、本学での取り組みを発表しました

英語文化学科 講師 川西慧

2月18日、ハワイ州ヒロにて、ハワイ英語教師学会(Hawaii TESOL)に参加し、今年度のテーマ、多文化主義・多言語主義に関する武庫川女子大学での取り組みについて発表しました。

私のゼミにも、多言語状態にある継承話者(親などの母語を受け継いだ人)や継時バイリンガル・トライリンガルの方(母語習得と同時ではなく、後から他の言語を身につけた人)が複数います。そのような多言語で読み、外国語で卒業論文を書く学生のために何ができるのか。複数の学生が在籍するゼミで、分野ごとに文化の違う論文の「しきたり」や書き方をどう教えるのか。そうした問題への一つの解として実際に本学の私のゼミで実施している取り組みを発表しました。

[写真]発表スライド
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[写真]ハワイ大学ヒロ校、ハワイ語カレッジの壁
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また、海外の学会であるにも関わらず、「ムコガワのことを知っているよ」、「スポケーンに分校があるよね」と言ってくださる現地の先生も複数いらっしゃいました。異国の地でそのようなことを言ってもらえるのは非常にうれしいことです。

基調講演はハワイ語の言語復興に関するものでした。危機言語となり、一時は話者が50人まで激減したハワイ語を復興させるための取り組みです。私にとっては、今年度、卒論のテーマとして言語復興を選んだゼミ生とともに考えてきたものでもあります。

「民族から言語を奪うということは、民族でなくすということだ。」これは、帰りのタクシーで、運転手が話してくれたことです。基調講演のことを話すと、彼は孫をこのハワイ語復興学校に通わせているとのことで、こう言ったのです。言語と文化の結びつきやその価値が、このように多くの方に浸透していることは素晴らしいと思いました。

[写真]環太平洋地域から集まった英語教師たちと囲んだ食事
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[写真]発表者にはkukui nutsのレイが贈られる
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他にも今年は、留学生・外国語学習者・継承話者らの中に存在する多言語状態をいかに尊重し、育むか、またそれらが私たちの生きる社会においていかに大きな価値を持つものであるかというトピックについて素晴らしい発表がたくさんありました。さまざまな教師たちの学習者を思う温かい心に感極まってしまうことも何度かあり、非常に大きな刺激となりました。今回感じた事、学んだ事を大切に心にとめるだけでなく、本学でも共有したいと考えています。

[写真]会場校近くの海辺
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